製品紹介

【実例付き】介護・福祉事業所でWiFi環境を整える方法と費用

福祉の現場でICTを活用するためには、インターネット環境を整えることがとても重要となります。
WiFi環境を整備することで、より活用の幅が広がります。

今回はWiFi機器を提供するネットギアジャパン合同会社の森口さん、ヌグロホさんに、アクセスポイントを使った通信環境の構築について伺いました。
実際の図面を元にしたシミュレーションも掲載しております。
特養など規模の大きい施設では、ビジネスアクセスポイントを活用したWiFi環境の構築がおすすめです。

ネットギアジャパン合同会社

ネットギアはアメリカのシリコンバレーに本社を構える、2021年に創立25周年を迎えたネットワーク機器のメーカー。
法人向け製品から、家庭用の製品、無線ルーターやスイッチングハブなどの多くのラインナップを揃えている。
ネットギアは、いち早く最先端の技術を発信し、信頼性の高い製品をユーザー目線で使いやすいものを提供することが特徴。
ワールドワイドワイドで、マーケットシェア上位にランクインをしている。

ネットギアジャパン合同会社 セールス

森口 亜紀様
ヌグロホ アユミ様

小規模の事業所の場合、メッシュWiFiを利用すれば、快適な通信環境の構築がかんたんにできます。
メッシュWiFiについてはこちらの記事にてくわしく解説いただいていますので、ぜひともご覧ください。

【工事不要!】介護・福祉事業所でメッシュWiFiを活用するには?福祉施設での利用が進むメッシュWiFi。 「名前は聞いたことあるけど、どういったものなのか分からない…」「普通のWi-Fiとどう違うの...

前回はメッシュWiFiについて教えていただき、どうもありがとうございました。規模の大きい施設であればアクセスポイントを利用した運用がいいのでしょうか?

そうですね、メッシュWiFiは非常に便利ではありますが、どうしてもカバー範囲に限りがあります。
1〜3階などフロアをまたいでWiFiを利用する場合や、200平方メートル以上の施設での利用はアクセスポイントでの運用をおすすめいたします。

アクセスポイントを利用した運用はどういったものでしょうか?

ルーターを1台ご用意いただき、そこからLANケーブルを経由してアクセスポイントを使って電波カバー範囲を拡げる運用となります。
アクセスポイントから発する電波をスマホやパソコンなどの端末が拾って通信を行います。
カバー範囲に合わせて必要な台数分のアクセスポイントをご用意いただけます。
用意するアクセスポイントの台数や設置エリアによっては、スイッチングハブが必要になります。

ルーターやアクセスポイント、スイッチングハブ、これらの違いをくわしく教えてください。

ルーターはインターネットを使うために必要な装置になります。
モデムと呼ばれる装置から受け取ったデータを、端末に接続できるように変換します。
端末に接続する方法には、有線と無線があります。
みなさんのご家庭で使われている無線ルーターの方が、一般的でイメージしやすいかと思います。

無線ルーター単体だと電波の範囲に限りがありますが、アクセスポイントを使用することで電波の範囲を拡げることができます。
このアクセスポイントは、ルーターとは違い、単体ではインターネットに繋がることができないため、アクセスポイントを使用するときは必ずルーターが必要となります。
アクセスポイントはルーターからLANケーブルを経由して受け取ったデータをより遠くへ伝える役割を持ちます。

 

NETGEAR 法人向けアクセスポイント

スイッチングハブは電源のタコ足ケーブルのようなものです。
ルーターにはLANケーブルを接続するポートと呼ばれるものがありますが、アクセスポイントの数によってはポートの数が足りない場合があります。
そんなときに、スイッチングハブを使うことでポート数を増やすことができ、より多くのアクセスポイントを接続できます。
また管理機能を持つものあります。

NETGEAR スイッチングハブ

WiFi環境を構築予定の約1,400平方メートルの施設で、シミュレーションいただきました。内容について教えてください。

この図面ですと、アクセスポイントを12台用意すると全体にWiFiを行き渡らせることができます。

もしグレー部分(施設の外側)にも電波を行き渡らせる場合、アクセスポイントを増設いただく必要があります。

アクセスポイントの他に、ルーターが1台、スイッチングハブが2台必要です。
LANケーブルの配線費用も含めると、総額で約616,500円となります。
※参考:2022/01/28時点でのAmazonでの販売価格

ビジネスルーター(他社製品) 100,000円
アクセスポイント 25,000円×12台=300,000円
スイッチングハブ 18,250円×2台=36,500円
LAN配線工事費用(概算) 180,000円
総額 616,500円

WiFiはいつのタイミングで検討するのがよいでしょうか?

できれば設計時からご検討されることをおすすめいたします。
一度施設ができてしまうと、配線費用だけでなく、LANケーブルを見えなくするための穴あけの工事費用がさらにかかってしまう可能性があります。
多くの施設では配線が見えないように、壁や天井に埋め込まれています。

アクセスポイントを利用したWiFi環境構築のご相談に乗っていただくことは可能でしょうか?

はい、ぜひとも施設の図面をお送りいただければと思います。
いただいた図面を元に、必要な機材をシミュレーションいたします。
ただし弊社で配線工事の施工は行っておりませんので、そちらに関してはお取引のある企業様とご相談ください。
まずはこちらにメールにてご相談ください。

info.jp@netgear.com

ご丁寧に教えていただき、どうもありがとうございました!

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岡部 拓哉
福祉の現場ICT活用協議会 理事 全国各地に点在する福祉事業所の情報格差を無くしたいと思い、協議会を発足する。 オンラインのカンファレンスや展示会を通して、福祉業界へICTについての情報を継続的に提供している。意外と理解されていないICTという言葉の定義や、すぐに実践できるツールなどの紹介をします。 ケアコラボのマーケティングマネージャーを経験し、現在は株式会社グロースハックラボの代表取締役。