製品紹介

カスタマーサクセスが挑戦する、職員を「エンパワーメントする」サポート体制

利用者中心の情報共有によって質の高いケアをサポートする介護記録システム「ケアコラボ」
2015年のリリース以降、全国各地100法人・600以上の事業所に導入が広がり、ICT化の促進にも寄与しています。
今回、ケアコラボのカスタマーサクセスを担当する2人に、導入までのプロセスや、導入後のフォローについて伺いました。
ICT化の一歩として、介護記録システムを検討している方はぜひご一読ください。

ケアコラボ株式会社 カスタマーサクセスチーム

山内 菜津美さん
赤沼 紗織さん

ケアコラボ紹介

介護や障害支援に関するケア記録を、いつでもどこでもかんたんに共有できる記録システム。
「記録の共有」による価値を最大限に引き出し、立場を超えたコラボレーションを実現している。

お客様のサクセスをサポートする役割

ーカスタマーサクセスとはどのような役割なのでしょうか?

赤沼さん
赤沼さん
私は主に、新規のお客様からの問い合わせ対応を担当しています。
ファーストコンタクトで、お客様がどのような悩みを抱えているか、ケアコラボにどのようなことを期待しているか、などをヒアリングし、導入までのサポートをする役割ですね。
山内さん
山内さん
私は赤沼さんからバトンタッチを受けて、導入後のサポートを行っています。
使い方の相談やフォロー面談、機能改善があった際のリリースノートを書くなど、お客様の活用がスムーズにいくためにいろいろなことをしています。

カスタマーサクセスは、ケアコラボのようなSaaSプロダクトに必要な役割とされています。
主には解約を防ぐため、という意味合いが大きいのですが、私たちの場合はそれよりも、名前通り「お客様のサクセスをサポートする」ことを大切にしていますね。

SaaSとは?

Software as a Serviceの略称で、インストール不要ですぐに使えるクラウドサービス。
初期費用は不要または少額で、月額の利用料のみで使えるサービスが多い。

ーお二人はケアコラボには中途入社と聞いていますが、どのような経緯で入社されたのでしょう?

赤沼さん
赤沼さん
私はもともと大学が社会学科で、福祉や社会保障に関する勉強をしていました。
学ぶ過程で、「保険証も社会保障の1つで、すごく身近にあるものなんだ」とか、「両親が高齢になったときに介護はどうなるんだろう?」とかいろいろ疑問や興味がわいてきたんです。
その流れで大学院でも、地域福祉を学んでいました。

ー学生時代から福祉へ強い関心を抱いていたんですね。

赤沼さん
赤沼さん
はい。それもあり、大学卒業後は、7年ほど介護施設などでソーシャルワーカーとして働いていました。
ただ、子育てとの両立がなかなか難しく、子どもが小学校にあがるタイミングで、フルリモートで働ける福祉関係の会社はないかと探し始めたんです。
そこで、ケアコラボを見つけて、応募をしました。
といっても、募集要項は出ていなかったので、いきなり連絡したんですけどね(笑)。

ーえ、そうなんですか?

赤沼さん
赤沼さん
ケアコラボの考え方にすごく共感できましたし、フルリモートで働いていると書いてあったので、一回話をさせてくださいと連絡をしたんです。
そうしたら、ちょうど人手がほしくなっていた時期だったようで、入社することになりました。

ーすごい経緯ですね。山内さんは?

山内さん
山内さん
私は福祉に特別縁があったわけではなく、前職は金融関係の会社で営業兼コンサルタント業務を行っていました。
ただ、私もいろいろな都合から働き方としてフルリモートを選択したいと考えるようになって、転職活動をはじめたんです。
フルリモートでありながら、お客様と接しながら、提案をしたりできる仕事を探すなかで、ケアコラボの存在を知り応募しました。

ーなるほど。じゃあ今の仕事内容はぴったりですね。

山内さん
山内さん
そうですね。福祉業界については、ケアコラボに入社してからいろいろと勉強しています。

お客様の課題は何か?をしっかり考える

ー赤沼さんは新規の導入相談を担当しているということですが、どのような相談内容が多いのでしょうか?

赤沼さん
赤沼さん

「ケア記録を紙で行っているために残業が多くなってしまったり、情報共有がうまくいかずにいいケアができない」といった内容の相談が多いです。

あとは、周りがICT化をしているから…というご相談も多いですね。
その場合は、ICTとはどういうことなのか、といったことから話をしています。

ー事業所によって、要望も様々なんですね。

赤沼さん
赤沼さん
そうですね。中には、「ブラウザ」という言葉の意味をしっかり理解していない方もいらっしゃいます。
ですので、知りたいこと、悩んでいることを丁寧にヒアリングして、相手の課題感を理解したうえで、説明をしてくことが重要になってきます。
同時に、ケアコラボがどのようなシステムなのかを、機能面や思いの部分もしっかり説明しています。
最初の打ち合わせは、1時間30分程度、じっくり時間をかけて行うことが多いですね。

ーケアコラボは1週間の無料体験があります。まず、1回体験してみてから面談という方が多いですか?

赤沼さん
赤沼さん
はい、無料体験をしていただいて、その後にこちらから面談のご連絡を差し上げるという流れが多いです。
「よくわからないけど、とりあえず触ってみよう」という方も多いですよ。

ー確かに、触ってみた後に、話を聞いた方が理解は早いですよね。その後、導入まではどのようなステップで進むのでしょうか?

赤沼さん
赤沼さん
ケアコラボを申し込むという段階まできたら、チャットツールに登録していただき、チャットで申込書の手続きなどを行います。
何かわからないことがあれば、基本的にはチャット上でやり取りしますし、必要に応じてテレビ会議でもサポートをしています。
それから、導入の1ヶ月後にはフォロー面談を行い、使い方のアドバイスや相談にも乗っていますね。

開発サイドとの密なコミュニケーションでお客様の声を活かす

ーすべてオンライン上で完結できるし、フォロー面談までしてくれるんですね。その後は、山内さんにバトンタッチという流れでしょうか?

山内さん
山内さん

そうですね。導入が落ち着いた段階から私がサポートを担当します。といっても、赤沼さんにしっかりと導入時のフォローをしていただいているので、私が担当するタイミングではほとんど使い方などの初歩的な相談はないですね。

そうした相談というよりは、「もっとこうしてほしい」「こういう機能はないですか?」といったフィードバックをいただくことが多いです。
そうしたご意見を、カスタマーサクセスのチームから、プロダクト開発のチームに共有し話し合う場を設けています。

ーどのような話をするのですか?

山内さん
山内さん
カスタマーサクセスのサポートで解決することなのか、あるいは機能として新しく開発を検討していくのかなどをそれぞれの視点で話し合って整理しています。
また、プロダクトチームからは機能開発の進捗などについても共有があるので、それを受け取って私がリリースノートを作ったりといったこともしていますね。

ーカスタマーサクセスと開発担当者が密に話し合って、しっかりとお客様の要望を受け止めようとしているのがわかります。

山内さん
山内さん
自分たちが見ているケアコラボと、お客様が見ているケアコラボはやはり視点が違います。
そこがすれ違ったままだと、お客様が望むものにはなりません。
開発サイドにお客様の声を共有して、どうすればいいか一緒に考えていくのもカスタマーサクセスの大事な役割だと思っています。

ケアコラボの思いをお客様が実現してくれる

ーケアコラボを導入した方の変化などで印象的なものはありますか?

赤沼さん
赤沼さん
家族機能に対する反応をいただいたときはうれしかったですね。
とある通所事業所の職員さんが、利用者のリハビリの様子を動画でご家族に共有したみたいなんですね。
すると、ご家族から「どんな訓練をしているか知れてよかったです」という返信があったらしくて、すごく喜んでいらっしゃいました。

ーケアコラボによって新たなコミュニケーションが生まれているんですね。

赤沼さん
赤沼さん
ケアコラボは効率化はもちろんですが、ケアの質の向上までたどり着くことを目指しているプロダクトです。
その思いを、お客様が実現してくれているのを知るのは、やはりうれしいですね。
山内さん
山内さん

家族機能に対する反響は多いですね。
ご家族と離れた施設を利用されている方のご様子を、職員が共有することで、一緒に見守っているような感覚になれます。
記録に対しての返信で、ケアコラボを通じてお孫さんの写真が送られてきたり。
職員のみなさんが、ケアコラボを活用することで、新しいケアの形を作ってくれているように思います。

昨今では一気にリモートワークツールの導入が広まりましたが、ケアコラボを導入している事業所の方たちからは「ICTツールへの抵抗感がなく、スムーズに適応できた」といった話も伺いました。
ケアコラボ導入に合わせて、スマートフォンやタブレットを購入する事業所も多く、ICT化のきっかけにもなっているのはうれしいことですね。

ーなるほど。抵抗感がなくなる、というのは大きいですよね。

山内さん
山内さん
ケアコラボはシンプルで使いやすいので、ICT化のはじめの一歩としてもオススメしたいですね。

すべて面倒を見るのではなく、エンパワーメントをする存在でありたい

ー最後に、カスタマーサクセスとしての今後の展望を教えてください。

赤沼さん
赤沼さん
ケアコラボを活用して、職員の負担を軽減し、ケアの質を向上させていく事業所を増やしていく。
そのサポートを行うプロダクトとして存在するように、引き続きがんばっていきたいと思います。
一方で、最近考えているのは、職員の方の能力を奪うようなプロダクトになってしまわないように、ということです。

ーどういうことでしょうか?

赤沼さん
赤沼さん
プロダクトがすべて何でもやってしまうのではなく、職員の方が持っている力を引き出すような存在としてケアコラボを成長させていきたいな、と思っているんです。
ソーシャルワークの理念として、「エンパワーメント」という言葉があります。
「力を与える」という意味で、ケアコラボも、私自身も職員の方をエンパワーメントし続ける存在でありたいな、と思っています。
ですので、すべてを教えようとするのではなく、自分たちで考えて実践してもらうための支援をする、というスタンスを大切にしていきたいですね。

ーなるほど。自分たちの力で使えるようになってほしい、ということですね。山内さんはいかがでしょう?

山内さん
山内さん

具体的なところでいえば、ケアコラボの機能を同じ事業所内でも使っている方、使っていない方が混在しているケースがあります。
話を聞くと、タブレットのちょっとした使い方がわからないから、という理由であることも多い。
ですので、ケアコラボの使い方だけでなく、端末の使い方ともしっかり繋げて説明するような提案を今後は意識していきたいな、と思っています。

大きな視点で言えば、ケアコラボは単なる効率化ツールではなく、「いいケアを実現するためのもの」という私たちの理念を伝え続けていきたいなと思っています。
ケアコラボのおかげで、「いいケアができるようになった」という声をもっとたくさん増やせるように頑張っていきたいと思います。

ケア記録システム ケアコラボ製品ページ

https://page.carecollabo.jp/

ABOUT ME
長瀬 光弘
フリーランスのエディター/ライター。取材記事の制作を強みとしながら、メディア運営やコンテンツディレクションなど幅広く活動中。得意テーマは「ITサービス/スタートアップ」や「組織づくり/働き方」など。自身の経験を福祉業界のICT化促進に活かすべく、「福祉の現場 ICT活用協議会」のコンテンツ制作に参画。2019年に東京からUターンし、現在は岐阜県在住。